理論を理解していないと、人に教えられない。
理論を理解していないと、人に教えられない。
自分が簡単にできてしまうことは、いちいちその仕組みを理解しない。例えば、上着を着る動作はだれでも簡単にできる。関節の動きや筋肉の動きを理解しなくてもよいので、着る動作を言葉で説明しようと思うと結構大変だ。自分が簡単にできてしまうことは、言葉に出して人に説明するのは、意外と難しい。
「自分がする」と、「人への説明」は異なる能力だ。
「自分がする」と、「人への説明」は異なる能力だ。野球のバッティングも同じことが言える。
運動センスが人は、理論を理解しなくとも、自身ができてしまうから、人に説明するのは難しい。また、逆もいえる。運動センスが悪い人は、子供に指導するのも難しい。これまた、理論的な理解ができていないからだ。
私の息子が野球を始めた。バットを使って素振りをするが、サマになっていない。何かがおかしい。ただ、私は運動センスがなく、自分自身の素振りもへたくそなので、どこがおかしいかが具体的な指導はできない。
バッティングの時にどのように関節や筋肉が動けば、綺麗なフォームになるのかが知りたく、様々な少年野球の本を購入したが、バッティングに関するページは数ページがよいところで、あまり理解は深まらなかった。
そんなか1冊の本に出会った。今までの本の中で、一番バンティングを理解できる本だった。
1秒もかからない素振りについて、190ページにも渡る説明がある。この本を読めば、バッティングの時の体の動かし方の基礎を完璧に理解できる。例えば、テイクバックするときの、左肩、左ひじ、左手首や右肩、右ひじ、右手首がどう動くのか?右バッターの例で説明する。
「テイクバックのとき、上半身の腕は後ろに移動し、下半身は前に移動することで、ねじれ状態が発生する。左肩はすぼみ、あごの下にはいる。左ひじは伸び、左手首は顔よりも後ろにある。」という具合だ。
理論がわかれば、できない理由も明らかになる
理論を理解しても体はすぐにはついていかない。ただ、理論が分かれば、練習していくと、出来ることと出来ないことがはっきりする。出来なければ、その理由も明らかになる。そうなれば、対策は簡単で、例えば、左肩が開く柔らかさがないことが原因ならば、ストレッチを行うなどの対策がとれる。
野球少年の親や指導者に必須
この本のおかげで、どこが悪いからバッティングフォームがサマにならないかよくわかるようになった。。自分自身の素振りをビデオにとり、見ることで、自分のバッティングフォームの悪い点もわかるようになった。
この本を読む前は、左打ちを行うと(普段は右打ち)体の動かし方がよくわからず、まともにバットが振れなかった。しかし、理論が分かると、左打ちにもバットが振れるようになった。すぐに体は動かないが、頭で理解しているから、体のどこか問題かをすぐに認識でき、修正ができるようになった。
少年野球をしている子供を持つ親やコーチにぜひ読んでもらいたい一冊だ。