文書力が向上する秘訣が満載!「文章力が身につく本」を読み文章力という技術力が向上した。[2013-11]

読書
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大学を卒業し、会社に入社すると、報告・連絡・相談が大事になりますが、最初はうまくできないものです。どのタイミングか?どのような内容を相談したらよいのか?など試行錯誤が必要です。

社会人の報告・連絡・相談は時間の制約から短時間で行わなければならず、こちらの考えや思いを完結に伝える必要があります。しかしながら、そのような報告はうまくはできないものです。

報告・連絡・相談を完結に伝える方法は、文章の書き方に似ているように思います。下記の「文章力が身につく本」を参考に、伝えたい文章をつくるときに気を付けるポイントを整理したいと思います。

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1.主語が何かをはっきりさせる

日本語は主語がなくとも文章として成り立ちます。日常会話ではそれでよいのですが、限られた時間の中で意思伝達するならば、主語を明確にしておき曖昧さを排除しとくべきです。

「仕事が忙しくて、定時で帰れない」

この主語はだれでしょうか?

  • 「チームのメンバーは、仕事が忙しくて、定時で帰れない」
  • 「私は、仕事が忙しくて、定時で帰れない」

主語を足してみました。上記の文章でまったく意味が異なります。書き手の状況が分からないと、読み手には誰が主語なのかわからないので、しっかり主語は書くべきなのです。

2.推量と断定を使い分ける

推量(自分の意見や考え)なのか断定(事実)なのかを、ついつい省略して報告してしまいがちです。この違いを明確にしないと、聞き手は誤った情報で決断や行動をしてしまう可能性があります。

断定:「機械の調子が悪い」
推量:「機械の調子が悪いらしい。」

3.関連する言葉を近づける

複雑なことを文章で書くと長文となります。そうなると修飾子の使い方が難しくなります。その際は以下のポイントに気を付けるとよいです。

1)主語と述語を近づける

主語と述語をなるべく近づけると文章が分かりやすくなります。

証人は容疑者が店員が外の騒音に気をとられている最中に万引きをしたのを見たと言った。

「気をとられている」は誰なのか?->店員
「万引きをした」のは誰なのか? -> 容疑者
「見たと言った。」のは誰なのか?-> 証人

店員が外の騒音に気をとられている最中に容疑者が万引きをしたのを証人は見たと言った。

主語と述語を近づけると、上記のような文章となり意味が解りやすくなります。

2)「副詞と動詞」「形容詞と名詞」を近づける

修飾する語と修飾される語を近づけると意味がわかりやくなり、誤解を生みにくくなります。

甘いクリームのお菓子

クリームの甘いお菓子

甘いものはクリームなのか?お菓子なのか?ということです。甘いの言葉の直後が甘いものですので、最初がクリームで、次がお菓子になります。

4.具体的・客観的に伝える

具体的な要素を盛り込むと内容に真実性をうみ、正確に伝えることができます。

「実績が評価され、社長賞をもらった。」

上記の下記のような修正すると、具体性が増します。

「実績が評価され、200名の社員の中から3名しか受賞できない社長賞をもらった。」

5.こそあど言葉を乱用しない

こそあど言葉とは、代名詞:「これ・それ・あれ・どれ」、形容動詞:「こんな・そんな・あんな・どんな」、副詞:「こう・そう・ああ・どう」、連体詞:「この・その・あの・どの」などです。

こそあど言葉を使わずに正確に伝えようとすると、回りくどい表現になります。それを回避するために、代名詞などの「こそあど言葉」を使ってしまうと意味が不明確になってしまいます。

治療には薬は不可欠だ。ところが、その説明がないと、それが患者をいっそう不安にさせる

その説明とは何でしょうか?薬の説明でしょうか?治療には薬は不可欠だという説明でしょうか?代名詞をつかうと、代名詞が指す言葉が不明確になってしまうのです。

6.このワードが出てきたら気をつけろ

下記のようなワードが出てきたら、文章は崩壊している可能性があります。

1)「そうした中」

前後に関係がない文章を無理やり接続しようとして、「そうした中」を使っていないでしょうか?

浄水器のCMが増えている。そうした中、飲料水の宅配サービスを行う企業が増えている。

そうした中で、接続した前後の文章には関係はありません。無理やり異なる文章をくっつけるために「そうした中」を使ってしまっています。

2)「が」は逆説のときしか使わない

逆説以外のときに「が」を利用するケースも、前後の文章を強引に接続しようとするときに使うコトバです。

気になるお値段だが、ちょっと安めになっている

前の文章に対して、後ろの文章は逆説になっていません。「が」の使い方は間違っております。

3)「とか」「かも」で文を終わらせない

経験があまりないと経験不足からくる不安からなのかはわかりませんが、曖昧さが残る文章をよく見ます。

当社が新規参入する余地はあるかも。

という文書は、曖昧さが倍増です。

4)「だろう」を多用しない

ビジネスにおいて、推定ではなく確定事項を説明する機会が多いと思いますが、稀に、推定したことだけを話す機会もあります。推定を文章で記載する場合は「だろう」などを多用せずに、最後の一文にだけ「だろう」を使ったほうが、良い文章となります。

5)何でも「こと」「もの」で片付けない

「こと」をつけると前の文書を名詞化することができる便利な言葉です。

「事故の原因を追究し恒久対策を実施したので部長に心配はいらないことを説明した。」

よく議事録などで見かける文章です。この場合はことは不要なので、下記の文章で問題ありません。

「事故の原因を追究し恒久対策を実施したので部長に心配はいらない、と説明した。」

 まとめ

上記の内容は「文章力が身につく本」の前半部分に記載されていたほんの一部です。上記のような基本的なことを実践に移すだけでも、文章力は確実によくなります。「文章力が身につく本」にまだまだ文章力を向上させるための秘訣が満載です。文書力を向上したい方は、おすすめの一冊です。私もかなり参考にしております。

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