人を育てる秘訣!成功のみを褒めてはいけない。失敗のときこそ褒めることが重要![2013-18]

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親の教育やしつけを誤った結果、自分の子どもが人に危害を加え、犯罪者になってしまったら、とても悲しいです。犯罪者にならないようにするためには、「犯罪者」と「罪を犯していない人」との違いを理解していたほうがよさそうです。犯罪者について理解するために、以前に「反省させると犯罪者になります」を読みました。

以前に下記エントリーを書いたのですが、犯罪者にしないためには、子供に「我慢させ過ぎないこと」が重要です。幼少期に我慢させ過ぎてしまうと、負のエネルギーが溜まって、大人になって良くない方向に爆発してしまうと主張しております。

子を持つ親は必見!大人っぽい子どもは危険。子どもは子供っぽさが必要!「反省させると犯罪者になります」[2013-13]| NobiLog(のびろぐ)

犯罪者は何かしら心に異常を持っていることが多いように感じましたので、異常心理とは何かを理解するために、今度は「あなたの中の異常心理 」を読み始めました。

この本では、過去の数々な異常者の例が紹介されており、異常者の多くは幼少期の不遇な経験がきっかけだとされています。この本は異常心理について書かれた本ですが、子供の接し方や教育方法などに迷いがある人にも大変参考になり、私自身も大変勉強になりました。

この本の主張は、異常と正常は紙一重だという点です。

例えば、完璧主義は正常時には非常に高いクオリティを発揮するすばらしい才能で、仕事でうまくいっている場合は、高い生産性を発揮し、高い実績を残します。しかしながら、さまざま理由により実績が残せなくなると逆回転を始めます。実績が残せない自分が許せなくなり、今までのすべてのことが台無しになったような失望や苦痛を感じてしまいます。

失望や苦痛は、背負い続けながら生きていくことはできません。さまざまな方法で、失望や苦痛を解消していく必要があります。「うまく行かない原因を自分ではなく、周りにあると考えて、自分以外を敵とみなす」ということも、解消の一つの方法です。これらの感情はだれにでもある「ひがみ」ですが、これも度が過ぎると異常とつながっていきます。

完璧主義とは、成功のみが存在し、失敗は許さないという考え方なのです。しかしながら、人は必ず失敗します。

失敗と成功は連続したものであり、互いに互いを必要としている一つのものの、違う断面に過ぎないとも言える。

失敗があるから成功がある。成功があるから失敗がある。という考え方が必要です。

統合的な、大きな視野で物事がみられる人にとっては、失敗が多少続いたからといって、それで、すべてが失敗だとは思わず、そこから成功が準備されているのだと考えることができるが、二分法的思考が強すぎる人だと、一度の失敗だけで、すべてが失敗に終わったような挫折感を味わってしまう。

完璧主義は一度の失敗すら許せないのです。完璧主義の子どもを育てないようにするためには、どうしたらよいのでしょうか?本書は下記のように記載されております。

完璧な達成を行ったときだけ子どもを賞賛するのとは、まったく逆のことを行うということである。完璧でない達成、失敗にも価値があるという見方をすることによって、完璧でなければ自分には価値がないという思い込みから、その人を解き放っていくのである。

子どもが素晴らしいことを行ったときに、親は子どもを褒めます。褒めることは問題ないのですが、素晴らしいことを行ったときしか褒めないのは問題なのです。

自己肯定感に溢れた、極めて安定した人格の持ち主を育てようとするのならば、何かがみごとにできたときに褒めるというよりも、うまくできなかったときによい点を見つけて、そこを評価するという態度が重要だということになる。

うまく行っていないときこを良かった点を見つけてあげて、褒めてあげることが重要です。この考え方は子育てだけでなく、仕事でも応用できそうです。人を育てるには、失敗したときこそフォローしてあげ、今までの行動の中から良かったところをみつけ、褒めてあがることが必要なのです。

その人がどれだけ幸福かは、よいことが人より多く起きることではなく、悪いことにも、どれだけよい点を見つけられるかなのである。

悪いことのなかにも良い点を見つけることが幸福という言葉は非常に重い言葉で心に残りました。本書は今年読んだ本の中では一番、いろいろ考えさせられました。よい本だと思います。

この本の分類は心理学だと思うのですが、心理学とビジネス書というのは似ている側面があると最近思い始めました。例えば、「うまく行かない原因を自分ではなく、周りにあると考えて、自分以外を敵とみなす」という内容が本書に記載されていますが、このことを主題として本としては「自分の小さな「箱」から脱出する方法」があります。こちらの本もオススメです。

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