スクラム開発を学ぶための本[2013-16,17]

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家を建てるとき、通常は設計事務所、ハウスメーカー、工務店などと請負契約を結びます。同じように企業の情報システムを構築するときにも、請負契約を結びます。

家の建築後に間取りを変更したいと思っても、それまでの材料や工賃が無駄になってしまうばかりでなく、耐震性能などの問題があるので、簡単には変更はできません。また、大きなコスト増になることはわかっているので、注文主も大きな変更は普通依頼しません。

一方、情報システムは作り終わった後にもどんどん変更します。変更は当たり前のように行われます。建築とシステム構築は共通面もあるのですが、同じやり方ではうまくいきません。システム構築は、変更はあるものと考える必要がありそうです。

変更があるものを請負契約してしまうと、問題が起きます。

ビジネスはシステムを開発し、投資した以上の効果を上げることが目的である。ところが、ITは契約を満たすこと、すなわち「仕様どおりのシステムを納品すること」が目的になってしまう

注文主は、システムを開発することが目的ではなく、投資のリターンを得ることが目的です。リターンを得るためには、システムを変更することも当然あります。一方で、請け負った側は、請け負った契約の内容を履行しなければなりませんので、システムを納品することが目的となってしまいます。

そうなると、

ビジネスは契約の最初にできるだけ多くの機能を仕様に盛り込んでしまおうと考える。後で追加を要求すると「別途、お見積もりさせてください」という回答が返ってきてコストが後で高くなるからだ。

多くの無駄な機能を作ってしまい、だれも使わない機能をたくさん作り、システム開発は投資のリターンが得られず、結局だれも得をしない結果となります。

このような状況は改善しなけれはなりません。そもそも変更が発生するのは、最初にすべてを予見しようとするからです。すべてを予見しようとせず、短期間で小さなシステムを作り、効果を確認しながら、微修正しながらやっていくシステム開発が注目されています。

ビジネスと一体になってシステムを開発する方法として、スクラム開発という方法があります。そのスクラム開発の本について解説された本が以下の2冊です。

以下の本は、管理者向けの本です。スクラム開発を行うメリットや、リクルート・富士通・楽天の最新開発事例が記載され、スクラム開発を取り組みたい組織の管理者が読むと参考になります。

以下は現場向けの本。スクラム開発とは具体的にどのように行うのかについて詳細に記載されており、現場の技術者が読むと参考になります。

スクラム開発を学びたいときは、ぜひ読んでおきたい2冊です。

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