親は、子が誕生して、はじめて親になります。
親になるための教育って受けてません。会社のリーダーやマネジャーになるためには、リーダーやマネジャー研修があって、座学や実践でいろいろ学べる機会があるのですが、親になるための研修ってあまり無いように思えます。
親になるための教育を受けてないので、どのような考え方で子育てをしたらよいかよくわかりません。正解を一生懸命考え、子育てをするのですが、なかなかうまくいきません。子育てに正解はないとよくいわれますが、なにか成功法みたいな方法があれば、それを学びたいという気持ちが強くあります。
「反省させると犯罪者になります」
「反省させると犯罪者になります」
強烈なインパクトがあるタイトルです。
子どもが何か悪いことをすると、子どもに反省させて、二度と悪いことをしないようにと指導します。これは普通のことだと思います。ところが、これが間違っていて、しかも反省させると犯罪者になってしまう。というタイトルの本に?????がいっぱい並びます。
非常に興味がわく本のタイトルです。
この本は犯罪者について書かれている本ですが、教育やしつけについて書かれた本です。
犯罪者は幼少期に恵まれない環境のなか育った人が多いといいます。その恵まれない環境を作ってしまう原因は親が多いようです。自分の子どもを犯罪者にさせないためには、親はどうしたらよいか、のヒントが満載です。
反省は効果がない
反省することは悪いことではないが、反省する前にすることがあるでしょ?というのが著者の考えだと思います。
反省文は、反省文を書かされた人の「本音を抑圧させている」ということです。そして、抑圧はさらなる抑圧へとつながり、最後に爆発する。
犯罪者は否定的な感情をもっております。その否定的な感情を開放せずに、反省させても、否定的な感情が抑圧させるだけで、本当の反省はうまれません。
だから、反省の前に、その否定的な感情を開放させてあげることが重要です。
我慢することはよくないこと
「我慢できること」「一人で頑張ること」「弱音を吐かないこと」「人に迷惑をかけないこと」のできる子どもを育てるパターンになりがちです
子どもが我慢したり、弱音をはかず一人で頑張ったりしていたら、親は子どもを褒めます。実はそれが良くないと主張しております。例えば、我慢することを褒めてしまうと、子どもは我慢することがいいことだと認識し、我慢しようと思うはずです。
我慢することは、「人に頼らない態度」を身につけることになり、他者との間に良い人間関係を築けなくなります。
やがて、我慢は「人に頼らなくなり」、人間関係を築くのが下手になってしまうようです。我慢はいけないと主張しておりますが、ただ社会で生きていくためには我慢も必要です。
学校や社会で生活していくためには「我慢すること」は欠かせません。問題は、すっと我慢し続けていることです。
我慢も必要ですが、我慢し続けなければならない環境は異常です。我慢しなくてもいい環境を用意してあげる必要があります。
本書の「第4章 頑張る「しつけ」が犯罪者をつくる」と「第5章 我が子と自分を犯罪者にしないために」は必見です。犯罪と子育ては密接な関係です。