数年ぶりにNASサーバーを購入してみた。NASサーバーは、家の中でファイル(主は写真)を共有するため、十年以上前から使っている。
NASサーバーが便利な点
今は、dropboxなどのオンラインストレージサービスがあるので、ファイルを共有するのは簡単だ。ただ、重要なファイルはオンラインストレージに置くのが怖いので、手元のNASサーバー上に保管している。dropboxもNASサーバーも両方必要だと思っている。そこで、NASサーバーって便利だなぁと思ったことを書いてみる。
1.複数のスマホやパソコンからも参照可能
NASサーバーにエクセルなどのファイルを保管しておけば、どのパソコンからでも閲覧・編集できる。パソコンにファイルを保存してしまうと、別のパソコンでそのファイルを開きたい場合、そのパソコンが起動しないといけない。NASサーバーに保管しておけば、いつでもファイルを閲覧が可能だ。
私は、NASサーバーには写真やクレジットカードの控えなどのファイルを保管している。オンラインストレージには公開してもよい情報だけを保管し、NASサーバーには機密性の高い情報を保管するようにして、使い分けをしている。
2.自動的に別のHDDにバックアップできる。
重要なファイルは失いたくない。私の場合は写真は失いたくない。だから、バックアップをしておきたいが、そのための手間はあまりかけたくない。そんな時はNASサーバーがあると良い。
NASサーバーには、別のハードディスクに自動で定期的にバックアップをとる機能がある。自動的にバックアップは行われるので、手間がかからないのがよい。
3.新しいパソコンを購入時に、データの引っ越しが不要
データはNASサーバーにあるので、新しいパソコンを購入してもデータの引っ越しはいらない。必要なプログラムをインストールするだけで、新しいパソコンが使えるようになる。
NASサーバーを購入することに
NASサーバはBuffaloやIODATAなどのメーカーが有名で、私はBuffaloを使っている。現在使用している製品は購入してから5年が経過し、振動音が気になり始めたので、新たに買い直すことに決めた。
今回は静音タイプを購入したいと決めていた。静音タイプの製品を調べていたら、Buffaloの下記製品を見つけた。SSDを使用しているので、静かと評判であったが、容量が240GBと小さく、今回は購入を断念した。
SSD
HDDモデルの下記製品は2.5インチのHDDを使っているので、音も静かのようだ。容量も十分ある。
ネットで調べてみると、NASサーバーの本体のCPUが貧弱との噂が目にはいった。現行のNASサーバも管理画面が非常に遅い。管理画面はあまり触ることがないので、大きな影響はないが・・・でもやっぱり、サクサクに動くNASサーバーがよい。
QNAPのNASサーバーを購入!
NASサーバーは、最近は新型の製品があまりでていないようであった。Amazonのネットワークストレージ の ベストセラーを調べてみると、IO-DATAとBuffaloの製品がランクされているが、QNAP TS-220という製品がランクインされている。
調べれみると、管理画面の動作が軽いとの評判。そして、機能もたくさんあり、評判がよいようだ。いろいろ悩んでもわからないので、今回は、QNAP TS-220を購入することにした。
QNAPのNASサーバーのラインナップ
QNAPのNASサーバーは、70種類のラインナップがあるようだ。下記にその内容が記載されている。
プロ向けの黒か、家庭向けの白か? 家庭~企業向けまで70種類出揃った「QNAP Turbo NAS」の選び方 – AKIBA PC Hotline!
簡単に商品の見分け方を書くと、
- 黒が企業用で、白が家庭用。
- シリーズの違いはハードウェアの違いで、ソフトウェアの違いはない。つまり、機能は同じ。
- 数字3ケタがシリーズ名だが、先頭は1桁はHDDが何基搭載可能なのかという意味
となる。
選択肢は、
- TS-x51とTS-x31とTS-x20の3つのシリーズの選択
- 搭載可能なドライブ数(1基、2基、4基)
がある。
下記にシリーズの違いと、搭載可能なドライブの製品の2015年1月現在の価格を記載した。
シリーズ | TS-x51 | TS-x31 | TS-x20 |
---|---|---|---|
CPU | Celeron® 2.41GHzdual-core | Cortex®-A9dual-core 1.2GHz | Marvell 1.6GHz |
メモリ | 1GB(8GBまで拡張可能) | 512MB | 512MB |
対応ドライブ | 2.5 or 3.5HDD or SSD | 2.5 or 3.5HDD or SSD | 2.5 or 3.5HDD or SSD |
Gigabit LAN | 2 port | 2 port | 1 port |
USB2.0 | 2 | 0 | 1 |
USB3.0 | 2 | 3 | 2 |
eSATA | 0 | 1 | 2 |
HDMI | 1 | 0 | 0 |
1ドライブモデル | × | TS-131 3万円 |
TS-120 2.3万円 |
2ドライブモデル | TS-251 7.9万円 |
TS-231 4万円 |
TS-220 2.8万円 |
4ドライブモデル | TS-451 11.7万円 |
TS-431 5.5万円 |
× |
シリーズの主な違いはCPUだ。LANポートやUSBポートも若干違う。私は今回一番安いシリーズx20シリーズを購入したが、CPU性能に特に不満はない。
続いて搭載ドライブ数だが、この製品はHDDは付属しておらず、あとで別途購入して付けられる。ドライブ数は1、2、4の3種類ある。
複数ドライブが搭載できるのと良いことは2点ある。
ひとつは、複数のドライブを合算し、大容量のHDDをつくれる点だ。3TBのディスクを二つ用意すれば、6TBの容量が使用できる。もうひとつは、ミラーリングだ。ミラーリングとは、二つのHDDに同じデータを書き込むことをさす。一方のHDDが故障しても、一方のHDDからデータを取り出せるので、安全性が高まる。
TS-x20の場合、1ドライブモデルと2ドライブモデルも価格差がないので、2ドライブモデルがお勧め。HDDを2台分の費用がかかかるが、予算がなければ、とりあえず1つのHDDから初めてもよい。
また、3.5インチのHDDだけでなく、静音の2.5インチHDDやSSDも取り付けが可能なようだ。
購入したHDD
HDDは、静音の2.5インチHDDまたはSSDにしようと思ったが、取りあえず予算の関係から、今回は3.5インチのHDDを購入した。容量は1GBで十分だったので、HDDはWD社のNAS専用のHDDを購入した。
設定も簡単で、HDDのはめ込み、RAID1の設定、ユーザーの作成、バックアップのスケジュール登録など、マニュアルがなくとも簡単に設定できた。
機能も豊富で、まだほとんど使いきれていない。いろいろなアプリをインストールすれば機能が追加できるようで、拡張性が高い。音も静かになり、数メートル離れていれば、ほとんど気にならなくない。以前は隣の部屋においてあっても振動音が気になっていたので、だいぶ静かになった。 TS-220と2つのHDDを購入したので4万円プラスの費用となり少し高い買い物となったが、さくさく動作しているので満足度は高い。