携帯キャリアは、固定回線、スマートフォン、タブレット、モバイルルーターで顧客を囲い込み!

競争が激しい携帯電話業界。他社を追いつけ、追い越せと激しい業界ですので、1社が先行すると、他社はそれに追いつこうとします。

料金プラン、端末本体の魅力、LTEサービス

昔Softbankは、Softbank同士の通話を980円の固定額以外は無料(特定の時間のみ)としました。Softbankはdocomo、auに比べればユーザー数が少ないので、Softbank同士の通話を無料にできたといわれております。docomo、auも対抗して980円の固定額で、1000円の無料通話料をつけた料金プランをはじめ、通話プランではあまり差がつかない状況となりました。

次に、SoftbankはiPhoneでスマートフォン市場を切り開きます。iPhone欲しさにauやdocomoからSoftbankのユーザーになった人も多いと思います。auとdocomoもAndroidで、スマートフォン市場を開拓します。AndroidだけではSoftbankとの差を埋められないとわかると、2年前にauがiPhoneを発売し、今年はdocomoがiPhoneを発売しました。

docomoがXiサービスを始めると、その後のiPhone5でauとSoftbankのLTEサービスを行い、あっと言う間にXiサービスに追いつき、追い越し(?)ました。

通話プラン、端末本体の魅力、通信環境では、多少の差はあるといえ、あまり大きな差はなくなり(個人差はありますが)、各社間の決定的な差ではなくなりました。

家族の囲い込み

携帯キャリアは家族まるごと顧客にしようと、囲い込みをしております。

家族で同じ携帯キャリアにすると家族間の通話料が無料になる「家族割」や、学生だと料金が安くなる「学割」などがあります。今や、子供が携帯電話をもつのは当然の時代ですので、親が子供に携帯電話を買い与えます。ですから、親は支払費用が安くなる「家族割」+「学割」にしたいので、自分と同じキャリアで契約しようとします。

「家族割」+「学割」は、家族単位で顧客を囲い込いむ作戦です。

次は1人で複数回線

ここ数年は、どのキャリアも同じような「家族割」や「学割」などの施策を行い、家族みんなで同じキャリアという状況を作り出しました。どのキャリアも同じということは、差別化にはなりません。

そこで、最近は一人で複数の回線をもってもらう戦略にシフトし始めているように思えます。

スマートフォンだけでなく、タブレット端末、モバイルルーター、固定回線も同じキャリアにしようと、いろいろなキャンペーンを始めました。

固定回線と携帯電話は別物で、家には光などの固定回線があり、一人ひとりに携帯電話があるという状況が普通の家庭だと思います。そうすると、固定回線も携帯電話と同じキャリアにすると安くしますという施策があれば、携帯電話+固定電話という囲い込みができるようになります。

また、最近では一家に一台タブレットを所有する家庭も多くなってきています。そのような家庭には固定回線+タブレットという組み合わせで、料金を割り引くキャンペーンを行えば、囲い込みができます。

もっと進んで、一人に一台タブレットを所有する人には、スマートフォン+タブレットという組み合わせも考えられます。

さらに、一人に複数端末(タブレットやゲーム機器、Kindle)を持つ人は、モバイルルーターを利用してもらい、モバイルルーター+スマートフォンの組み合わせで、料金を割り引くことも考えらます。

キャンペーンの比較

携帯電話だけではなく、携帯電話回線以外と組み合わせると安くなる施策がauから次々に発表されております。それにSoftbankが追随しています。

現在、auとSoftbankが行うキャンペーンのうち、複数回線を組み合わせて利用すると、料金が割引れるキャンペーンを一覧にまとめました。

# 主回線 割引回線 au Softbank 内容
1 固定回線 スマートフォン auスマートバリュー スマホBB割 最大1480円割引
2 固定回線 タブレット(PC) auスマートバリュー スマホBB割 最大1480円割引
3 ルーター スマートフォン auスマートバリュー mine Wi-Fiセット割 最大980円割引
4 スマートフォン タブレット(PC) 先取り!データシェアキャンペーン タブレットセット割 通信基本料1050円

驚くほど同様のキャンペーンがauとSoftbankで行われています。

ただ、よく見るとauのほうが少し内容がよいように思えます。

固定回線

auスマートバリューは光回線ですが、SoftbankのスマホBB割はADSLです。ADSLは安価なのはよいのですが、やっぱり今更契約するのも時代遅れな気がしてしまいます。

モバイルルーター

auスマートバリュー mineはWiMAX2が対象となり、WiMAXで通信であれば速度制限がないので固定回線の代わりになりますが、SoftbankのWi-Fiセット割は、7GBを超えると速度制限の対象となりますので、固定回線の代わりになりません。

タブレット

auの先取り!データシェアキャンペーンは、スマートフォンとタブレットで9GBのデータ通信を分け合えますが、Softbankのタブレットセット割は、スマートフォンが7GB、タブレットは2GBと分け合うことができません。

これらのキャンペーンは、auにとって、自社の強みをいかし、特に固定回線と組み合わせるauスマートバリューは、Softbankやdocomoが対抗できにくいキャンペーンだと思います。

なお、docomoは半周遅れのiPhoneで追いついた状態ですので、これらのキャンペーンに追随していません。(docomoはNTT法により固定回線の組み合わせた施策を行えないのかもしれません)

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