NTTグループも光回線とスマホ同時利用で料金を割引くセット割を解禁?

総務省が、NTTグループ各社が提供するサービスを組み合わせて利用すると料金を割り引く「セット割」を、解禁する方向であると日経経済新聞が報じております。

NTTグループのセット割解禁について

総務省、NTT「セット割引」解禁を検討 シェア低下で見直し  :日本経済新聞

 総務省はNTTグループに対し、携帯電話と自宅で使う固定通信サービスの「セット割引」を解禁する検討を始める。KDDIやソフトバンクには既に認めているが、巨大企業のNTTにはこれまで市場の独占につながるとして禁止してきた。競争激化でNTTの携帯の国内シェアが4割まで低下したため、見直しの必要があると判断した。

十年前であれば、国から譲り受けた膨大な資産をもつNTTグループが、NTT各社のさまざまなサービスを組み合わせて料金を割り引くようなことをすれば、批判の的だったと思います。このような割引は「顧客囲い込み」につながりますので、NTTに比べ力が劣る純正民間企業では太刀打ちができないので、当然な規制であったと思います。しかし、現在KDDIもソフトバンクも企業規模がかなり大きくなっており、各社はセット割などの「顧客囲い込み策」を実施していますので、競争の公平性という観点ではNTTグループにも「セット割」を解禁すべきだと思っています。

NTTグループ以外はセット割で顧客を囲い込んでいる

下記でも記載したのですが、固定電話(光電話)、固定インターネット回線、スマートフォン、タブレット、モバイルルーターなど複数のサービスを使うと料金が安くなる施策をKDDIもソフトバンクも実施しております。

携帯キャリアは、固定回線、スマートフォン、タブレット、モバイルルーターで顧客を囲い込み!| NobiLog(のびろぐ)

NTTグループは、NTTは東日本や西日本がサービス提供している固定回線(電話、インターネット回線)と、ドコモがサービス提供している無線回線(スマートフォン、タブレット、モバイルルーター)の2つのサービスをセットにして料金を割り引くことができなかったため、料金が割高になっていた面がありました。

固定電話、固定インターネット回線からモバイルの時代へ

生活費にしめる通信費の割合は近年大幅に増加しております。固定電話から携帯電話へ、固定インターネットから携帯電話(スマートフォン)へと需要が変化しております。

驚くほど高い通信費。通信費削減には固定電話+インターネットの廃止がもっとも簡単!| NobiLog(のびろぐ)

特に学生や単身世帯の若い世代には、固定電話も固定インターネット回線ももたず(PCも持たない世代もいるらしい)、スマートフォンだけで生活している人が多くいます。確実に固定電話も固定インターネット回線の需要は減少しています。

NTTグループのセット割の影響(KDDI)

KDDIグループは、セット割りである「auスマートバリュー」を、テレビコマーシャルで大きく宣伝し、訴求してきました。KDDIグループにはauひかりという固定インターネット回線があり、auひかりとスマートフォンを一緒に使ってもらうことで、顧客の囲い込みを行うことのみならず、スマートフォンの通信を固定インターネット回線に逃がし、トラフィックを分散させ、スマートフォンの通信の快適さを確保のための作戦として利用してきました。

これは、ドコモやソフトバンクでは真似できない作戦でした。この作戦に加えauはiPhoneの取り扱いもあって、ここ数年はMNPで獲得1位の座を獲得するなど、顧客獲得に大きく貢献しました。

NTTグループがセット割を提供すると、このKDDIの有利性がすこし弱くなります。

NTTグループのセット割の影響(ソフトバンク)

一方で、ソフトンバンクグループはかなり厳しい状況におかれることになります。ソフトバンクはスマホBB割という固定インターネット回線とのセット割は提供しているのですが、auスマートバリューと同じように見える割引ですが、内容はKDDIに比べるとかなり見劣りがします。

ソフトバンクは、NTTグループのフレッツ光やKDDIグループのauひかりと比べ、グループ内で有力な光回線をもっておりません。ソフトバンクのセット割は、一時期には爆発的なユーザーがいたYahooBBのADSL回線(安価、低速)との組み合わせでなのですが、もはやADSLの速度はスマホ以下と低速の部類にはいります。スマホBB割は対KDDIのための対抗策であって、KDDIのスマートバリューの戦略と比べれば見落りがします。

スマホBB割に、So-netとの提携でNURO光も対象となっているのですが、NURO光のサービスエリアは首都圏と限定されていることから、KDDIグループに比べ見劣りがします。

また、スマホBB割の対象回線であるADSLですが、その料金は1980円ととても安く、スマートフォンの料金を割引ほどの金額は捻出できません。その証拠に、auスマートバリューは最初の2年は毎月1480円で、それ以降は永年で980円の割引があるのですが、スマホBB割は最初の2年間しか割引がありません。KDDIのように、3年目以降の割引を行うことができないのです。

通信は1社でまとめてお得な時代に

docomoがフレッツ光、auがスマートバリューがスマートフォンとのセット割りが始まれば、KDDIの有利性がすこし弱くなり、ソフトバンクは非常に苦しい状況に追い込まれます。そのため、KDDI陣営、ソフトバンク陣営は総務省に異議申し立てを行うことは、容易に想像できます。

ただ、時代は通信を1社でまとめてお得になるのは時代の流れだと思います。

ちなみに、私も光回線とスマホのセット割を契約するために、今月NURO光を申し込むことにしました。候補としてはフレッツ光、auひかり、NURO光を選択肢として検討していたのですが、料金が一番やすく、しかも理論値の最速2Gbpsダウンロードスピードということで、NURO光を使うことに決めました。

Softbankの携帯電話の料金を安くするにはスマホBB割がよさそうだ。| NobiLog(のびろぐ)

NURO光が最速(2Gbps)、光回線で一番月額費用が安かったので申込してみた。| NobiLog(のびろぐ)

ちょうど前月から光回線とスマホのセット割りについていろいろ調べていたので、NTTグループのセット割解禁のニュースにあわせて、これまで調べたことをまとめてみました。

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